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目に良い食べ物・栄養素と調理法

ルテインを多く含む食べ物・食材23選!野菜や果物の含有量はどれくらい?

ルテインはカロテノイドの一種で、動植物に広く存在する黄色または赤色の天然色素です。最近では目の健康に関わる成分として広く知られるようになったため、ルテインに注目している方も多いでしょう。

そこで今回は、野菜や果物など何の食べ物・食材にどれだけルテインが含まれているのかを、100g中のルテイン含有量でランキング形式にし、野菜TOP15と果物TOP5として紹介。摂取方法や食べ方と、それによってルテインがどれだけ摂れるのかも併せてお話しします。

さらにランキング外にはなりますが、身近な食材で調理しやすくルテインが摂れる野菜も3つ紹介します!

1日に必要なルテインを摂るには何をどれだけ食べればいいのか?

実はヒトの身体にも存在し、特に目の黄斑部や水晶体に多いといわれるルテイン。しかし加齢とともに減少していき、体内で作ることができないので、食べ物などから摂取する必要があるのです。

1日の必要摂取量の目安は6mg以上といわれていますが、どんな食べ物・食材にどれだけ含まれているか具体的にご存じない方も多いのではないでしょうか。

一般的にルテインは緑黄色野菜に多く含まれており、ほうれん草やケールに多いといわれていますが、実際はどうなのかランキング形式で発表します。また、具体的にどんな調理法で食べればルテインが何mg摂れるかも併せて紹介します。

ルテイン食べ物・食材含有量「野菜編」TOP15(mg/100g中)

ルテイン含有量ランキング野菜の写真

100g中にどれだけのルテインが含まれるか、編集部調べによる「野菜TOP15」をランキング形式で紹介します!

1位.ケール 21.9mg

2位.シソ(赤)14.25mg

3位.モロヘイヤ 13.63mg

4位.ヨモギ 11.26mg

5位.パセリ 10.01mg

6位.ペパーミント 8.48mg

7位.バジル 8.11mg

8位.コマツナ 7.59mg

9位.ルッコラ 5.78mg

9位.セリ 5.78mg

11位.チンゲンサイ 5.46mg

12位.エンドウマメ 5.37mg

13位.クレソン 5.05mg

14位.ダイコン(葉) 4.73mg

15位.ホウレンソウ 4.51mg

※野菜編ルテインの数値は、以下の情報を参考に記載しています。
1位ケールは、Mangels AR et al.,J.Am Diet Assoc.,1993
2位~15位は、Quantitation of Carotenoids in Commonly Consumed Vegetables in Japan

なお、15位のホウレンソウに関しては、特に産地や季節によってルテインの含有量が変わるようです。

ここからは、それぞれの野菜が、どんな調理方法でどれだけのルテインが摂れるのかについて順番に紹介していきますね。

1位.青汁でたっぷり摂れる「ケール」(21.9mg/100g)

苦味が特徴のケールは、青汁として飲まれることが多いです。1杯につき1枚のケールの葉を使って青汁を作った場合、ルテインを約20mgも摂れることになります。

2位.ジュースにすると飲みやすい「シソ(赤)」(14.25mg/100g)

赤シソというと青シソよりなじみが薄いかもしれませんが、実は古くから漢方薬に配合されていたそうです。ご家庭では赤シソジュースなどを楽しまれる方が多いですね。ジュース1杯で約5mgのルテインが摂れます。

3位.ネバネバが特徴の「モロヘイヤ」(13.63mg/100g)

6月〜9月が旬のモロヘイヤは、ネバネバが特徴の野菜です。刻むことで粘りが出るので、お好みに合わせて調理してください。100gのモロヘイヤを刻んで納豆と和えたり、そばのトッピングにしたりすると、1食で約13mgのルテインが摂取できます。

4位.万能薬として珍重されてきた「ヨモギ」(11.26mg/100g)

独特の香りがあり、古くから食用としてだけでなく、浸ける、香りをかぐ、もぐさにするなどとして使われてきました。50gのよもぎでおひたしを作れば、1食で約5.6mgのルテインを摂ることができます。

5位.茹でると食べやすい「パセリ」(10.01mg/100g)

生のままの添え物としての印象が強く、クセのある野菜だと感じている方も多いと思いますが、茹でておひたしや和え物にすると食べやすくなります。1食50mgのパセリをおひたしにすれば約5mgのルテインが摂取できます。

6位.手軽にお茶として楽しみたい「ペパーミント」(8.48mg/100g)

ミントティーとして手軽に楽しむ方も多いペパーミント。お茶1杯ではペパーミントをひとつかみほどしか使わないので、摂取できるルテイン量はわずかです。

7位.おしゃれなジェノベーゼソース「バジル」(8.11mg/100g)

鶏肉やシーフード、野菜料理にバジルで作ったジェノベーゼソースをかけると、おしゃれに美味しく食べられます。ただ小瓶一つ分のソースに使うバジルの量はわずかなので、ルテインはほんの少ししか摂ることができません。

8位.ルテイン量はほうれん草より上の「コマツナ」(7.59mg/100g)

ほうれん草よりもルテイン量の多い小松菜。小松菜は一束が約200gなので、煮浸しやナムルなど1食当たり一束使えばルテインを約15mgも摂れるので、摂取しやすい食材といえます。

9位.サラダで手軽に食べられる「ルッコラ」(5.78mg/100g)

ゴマのような香りと、ピリッとした辛みや苦味が特徴のルッコラは、イタリア料理の定番。サラダなどで手軽に食べられますが、1食あたりのルテイン摂取量は約2.5mg程度です。

9位.手軽で食べやすい鍋料理がおすすめ「セリ」(5.78mg/100g)

春の七草の一つであるセリは、2月〜4月が旬の野菜です。仙台ではセリが主役のセリ鍋も有名。1食当たり1束使えば、ルテインを約4mg摂取できます。

11位.炒めることでたくさん食べられる「チンゲンサイ」(5.46mg/100g)

小松菜と同じく手に入れやすく調理しやすい青梗菜。炒めるとカサが減ります。一株食べれば約5mgのルテインを摂ることができます。

12位.子どもも好きな豆ごはん「エンドウマメ」(5.37mg/100g)

春になると豆ごはんを楽しむご家庭も多いのではないでしょうか。お米2合に100gのえんどう豆を使えば、一膳の豆ごはんで約1.3mgのルテインを摂取できる計算です。

13位.天ぷらやサラダに「クレソン」(5.05mg/100g)

3月〜5月が旬のクレソンはつけ合わせとしてだけでなく、天ぷらやサラダとしても食べることができます。一度にたくさんの量は食べにくいので摂れるルテイン量はわずかです。

14位.葉っぱも捨てずに活用「ダイコン(葉)」(4.73mg/100g)

大根1本当たりの葉っぱの重さは約95g。漬物にすれば1本分の大根葉もすぐに消費できます。全部食べればルテインを約4.5mg摂ることができます。

15位.意外に少ない?でも食べやすい「ホウレンソウ」(4.51mg/100g)

ルテイン量が多い印象のほうれん草ですが、100g当たりの摂取量で比べれば何と15位。でも小松菜や青梗菜と同様、食卓にのぼりやすく一度にたくさん摂りやすい食材です。1食で約9mgのルテインを摂取することもできます。

 

たとえ100g当たりのルテイン含有量が多くても、ペパーミントやバジル、クレソンなどは食事などで摂取できる量がわずかです。逆にランキング外の食材でも、調理によってはルテインが摂りやすい食材もあります。スーパーで手に入りやすい3つの食材とレシピを紹介します。

ストック野菜の王道「ニンジン」(0.24mg/100g)

ニンジンには100g中0.24mgのルテインが含まれています。ニンジンは1本150gくらいで、細く切ってサラダにしたり、すりおろして野菜ジュースにしたりすれば、一度にたくさん食べられますね。

▼1食当たりルテインが0.27mg摂れるレシピはこちら
β-カロテンがたっぷり摂れる!クセになるおいしさ、にんじんしりしり

調理次第でルテインをたっぷり摂れる「カボチャ」(1.5mg/100g)

カボチャには100g中1.5mgのルテインが含まれています。カボチャ1個は約1200gなので、1/8個食べればルテインを約2.25mg摂ることができます。

▼1人分当たりルテインが2.25mg摂れるレシピはこちら
ルテインたっぷり!「かぼちゃとほうれん草カレー」のレシピでブルーライト対策!?

色によってルテイン量が変わる「パプリカ」(1.6mg/100g)

色によってルテイン量が違うパプリカ。実は赤パプリカにはルテインが含まれません。ルテインを摂りたいなら100g中1.6mgが摂れるオレンジ色を選びましょう。

▼1食当たりルテインが0.3mg摂れるレシピはこちら
抗酸化作用のあるβ-カロテンとルテインを摂ろう!焼き立て「かぼちゃとパプリカのおかずパン」

ルテイン食べ物・食材含有量「果物編」TOP5(mg/100g中)

ルテイン含有量ランキング果物の写真

続いて、100g中にどれだけのルテインが含まれるか、編集部調べによる「果物TOP5」をランキング化しました!

1位.プルーン(乾燥) 0.472mg

2位.アンズ(乾燥)  0.436mg

3位.アボカド(生) 0.256mg

4位.スモモ(生)  0.244mg

5位.ソルダム(生) 0.207mg

※果物編ルテインの数値は、以下の情報を参考に記載しています。ただし、原産国によっても多少の違いはあります。
Quantitation of Carotenoids in Raw and Processed Fruits in Japan

ルテインが多く摂れる果物はドライプルーンですが、100g中に含まれるルテイン量は0.472mgで野菜と比べると少ないことが分かります。またドライフルーツは重さが軽いのでルテインを摂ろうと思うと、かなりの量を食べる必要がありますね。

そう考えるとアボカドは1個170gほどでルテインが約0.43g摂れますし、スモモは約50g、ソルダムは約100gなので、ルテインを果物から摂りたいときは生のアボカドを選ぶのが良さそうです。

ルテインが摂れる食材と効率的な摂取方法を知って、目のために役立てましょう

ルテインが摂れる食材をランキング形式で紹介しました。主に緑黄色野菜から多く摂れるのに対し、果物からはあまり摂れないということが分かりましたね。

ルテイン量の多い食材を知って、積極的に取り入れることもおすすめですが、普段よく使う食材でこまめにルテインを摂取するというのが効果的かもしれません。今回の情報を参考に、毎日の食事のなかで、ルテイン摂取も意識していただければと思います!

 

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※本サイトで紹介した各食材の栄養素含有量の比較はあくまでも一般的な品種などによる参考値であり、品種や保存方法などにより大きく異なることがあります。

※ 本サイトにおける各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

【画像】
g0d4ather,NataliTerr,Africa Studio / Shutterstock

この記事を書いた人

秋田 朱美

栄養士

わかさ生活在職中は、プロアドバイザーとして、豊富な目と栄養の知識でお客様をサポート。さらに長年のお客様対応で培った経験を活かし、社内教育、社外での講義など幅広く活動してきました。

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