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目に良い食べ物・栄養素と調理法

眼精疲労の研究で注目されるアントシアニン!家族の目も心もいたわる「大豆と黒豆のパウンドケーキ」レシピ

手作りのお菓子は添加物を使わないから安心して食べられるうえ、材料のチョイスによっては健康的なおやつになります。今回は、眼精疲労に良いといわれるアントシアニンが摂れる、パウンドケーキのレシピを紹介。ゲーム好きなお子さんやスマホをよく使う中高生がいるご家庭は、ぜひ作ってみてくださいね!

デジタルデバイスによる目の疲れにもアントシアニン

アントシアニンは、ブルーベリーやビルベリーにも含まれていて、ものを見るしくみに関連するロドプシンの再合成を促進する働きがあることから、目に良い成分といわれています。ビルベリー由来のアントシアニンにおけるスマホやパソコンによる眼精疲労の自覚症状に対する軽減効果についても、まさに今研究がなされており、さまざまな臨床試験が行われているんですよ。

そんなアントシアニンが黒豆にも? と驚かれた方もいるかもしれませんが、大豆の品種の一つである黒豆の皮が黒いのは、アントシアニンによるものなんだそう。黒豆には大豆同様、たんぱく質やイソフラボンといった栄養素も含まれていて、「豆の王様」「畑の肉」などと呼ばれることもある優秀な食材です。

目に関する研究はビルベリー由来のアントシアニンによるものが多いようですが、栄養士である筆者は、黒豆でも皮ごと食べることでアントシアニンの摂取はできると考えています。

「大豆と黒豆のパウンドケーキ」レシピ

材料(8×8×18cmの角形)

・水煮大豆 200g

・水煮黒豆 50g

・薄力粉 160g(ふるっておく)

・無塩バター 120g(常温に戻しておく)

・砂糖 90gと30g(別々に用意)

・卵黄 1個分

・卵白 1個分

・ベーキングパウダー 小さじ2/3

※別途、型に塗る用のバターと薄力粉適量(作り方①)

作り方

①型の内側にバターを薄く塗り、その上から薄力粉をふるい、冷蔵庫に入れておく。

②ボウルに無塩バターと砂糖90gを入れ、泡立て器で白っぽくなるまで混ぜる。

③②に卵黄を加え、混ぜる。

④別のボウルで卵白を泡立て、砂糖30gを少しずつ加え、角が立つ程度に泡立てメレンゲを作る。

⑤③にメレンゲの1/3と、大豆、黒豆、ふるった薄力粉とベーキングパウダーを入れてさっくり混ぜる。

⑥⑤に残り2/3のメレンゲを加えてさっくり混ぜる。

⑦⑥を型に流し入れ、170℃に熱したオーブンで30分、さらに160℃に下げて20分ほど焼く。

⑧竹串などでさして、何もついてこなかったらできあがり。粗熱がとれたら型からだし、切り分けましょう。

※竹串に生地がつくようなら焼き時間を5分延ばして様子をみてください。

大豆と黒豆のパウンドケーキでアントシアニンはどれだけ摂れる?

2006年アメリカの研究論文(※1)によると、黒豆100gには約44.5mgのアントシアニンが含まれるということです。この論文はアメリカで流通している食品を元にアントシアニン量を算出しているようなので参考数値にはなりますが、これを元に計算してみますね。

今回のレシピで作るパウンドケーキには黒豆を50g使いますので、1本には約22.25mgのアントシアニンが含まれます。8等分すれば1切れ約2.78mg、6等分すれば1切れ約3.70mg摂れるので、アントシアニンを摂りたいときは、少し厚めに切って食べるといいかもしれませんね。

豆たっぷりの手作りおやつで家族の目も心もいたわろう!

家で作るパウンドケーキは、できたての香りとホカホカの味が楽しめるのもうれしいポイントです。愛情こもった手作りスイーツなら、家族もきっと喜んでくれることでしょう。

黒豆にはアントシアニン、黒豆と大豆にはイソフラボン、さらに良質なたんぱく質と、豆類には栄養成分が詰まっているといわれています。健康にも目にもうれしいパウンドケーキを、ぜひご家庭で作ってみてはいかがでしょうか。

 

■「アントシアニン」が気になる方はこちらもチェック
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※本サイトで紹介した各食材の栄養素含有量の比較はあくまでも一般的な品種などによる参考値であり、品種や保存方法などにより大きく異なることがあります。

※ 本サイトにおける各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。個別の症状について診断、治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

【参考】
※1 : Concentrations of anthocyanins in common foods in the United States and estimation of normal consumption.

この記事を書いた人

秋田 朱美

栄養士

わかさ生活在職中は、プロアドバイザーとして、豊富な目と栄養の知識でお客様をサポート。さらに長年のお客様対応で培った経験を活かし、社内教育、社外での講義など幅広く活動してきました。

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