特にメイクを変えたり化粧品を変えたりしたわけでもないのに、まつ毛が抜ける、まつ毛の生え際がかゆいなどの症状を感じているなら、それはまつ毛ダニやメイク残りが原因かもしれません。
まつ毛にダニなんているの!?と思った方は必見。
まつ毛ダニ(=デモデックスDemodex(和名; 毛嚢虫もうようちゅう))は、顔ダニ、ニキビダニともいわれ、普段であれば常在菌の仲間として顔にすみつき、皮脂量のバランスをとってくれているのだとか。しかし増えすぎると、ニキビの原因になったり、アレルギー反応によってかゆみを引き起こしたりします。
まつ毛ダニが増えないようにするには、毎日の洗顔が大切。ただし、しっかり洗ったつもりでも、うっかり洗い残しがあると、そこではまつ毛ダニが増えてしまいます。毎日きちんと洗顔していても、うっかり洗い残しがちなのが目のまわり。目元でまつ毛ダニが増えるとまつ毛トラブルにつながることも。そのため、やはり目元を清潔にしておくことが大事です。
しかし目元を洗うことまで習慣にしている人は、まだ少ないかもしれませんね。実はまつ毛には埃やウイルスなどの汚れがつきやすく、その汚れが原因となって目元の不快感や目のかゆみなどのトラブルにつながる可能性も…。汚れによって引き起こされる目のトラブル、目元を清潔に保つことのメリットについてお話しします。
目次
その目元の不快感はまつ毛ダニが原因かも!?
ここ数年で「まつ毛ダニ」の存在が注目されるようになってきました。
「まつ毛ダニ」は顔の寄生虫の一種で、私たちの2人に1人は生息している(※1)といわれています。目元を不衛生にしていると「まつ毛ダニ」がまつ毛の生え際に卵を産み、どんどん繁殖していきます。
朝起きて鏡をみるとまつ毛の根本に細かなフケのようなものがついていたり、ムズムズしたり、目がかゆいと感じたり、まつ毛が抜けて減ったように感じたことはありませんか?
その原因、まつ毛ダニかもしれません。
まつ毛ダニが目元に卵を産み付けているなんて、想像するだけでゾッとしますよね。
目もとの清潔度チェック!
毎日、クレンジングと洗顔を欠かさずしていても、まつ毛の生え際まで清潔に保てているか…。ここで、あなたの目元をチェックしてみましょう。
気になることはないですか?
- 目がゴロゴロしたり、不快感があったりする
- 目やにがたまりやすい
- 目や目のまわりがかゆくなる
- ものもらいができやすい
- 朝、目があけにくい
- アイメイクが残っていることがある
- まつ毛エクステやつけまつ毛をしている
- まつ毛が抜ける、減ってきた
- まつ毛ダニが心配
目元の汚れが原因でおこる目の不快感と症状
まつ毛の生え際を清潔にしないと、菌やウイルスが目に入ったり、目を守る機能が働きにくくなったりするなど、まぶたや目の病気のリスクが高まる可能性があります。身近なところでは、まつ毛が抜ける、目に不快感、目がかゆい、涙の質が低下するなどです。
まつ毛の生え際には、目の表面の乾きを防ぐために脂を分泌するマイボーム腺という皮脂腺があります。ここから少しずつ脂が出て、目の表面を覆うことによって涙の蒸発を抑えています。
まつ毛の生え際が清潔に保たれていないと古い脂が詰まりを起こします。すると正常に脂を分泌できず、涙がすぐに蒸発してしまいます。
このマイボーム腺の詰まりもドライアイの原因の一つといわれているのです。ドライアイで悩んでいるという方は、マイボーム腺が詰まっているかもしれません。
また、マイボーム腺などの皮脂腺に菌が入り込むと炎症をおこすこともあるので気をつけましょう。
まつ毛の生え際は思っている以上に汚れがつきやすく、日頃から清潔に保つ意識が必要です。
まつ毛に汚れが残りやすい夏は特に注意が必要
夏のアイメイクは、汗で落ちにくいタイプのマスカラなど落としきれていないことがよくあります。マスカラの繊維や皮脂汚れが残っていると、その汚れが「まつ毛ダニ」のエサになって繁殖させてしまうかもしれません。さらにまつ毛エクステやつけまつ毛をしていると、マスカラの落とし方が不十分になり、汚れが残りがちです。
特に夏場は目元が乾燥しやすく皮脂の分泌も活発になるので、お手入れがおろそかになるとすぐに「まつ毛ダニ」が繁殖する環境が整ってしまいます。「まつ毛ダニ」は、まつ毛が抜ける原因にもなるので、せっかくのアイメイクも台無しになってしまいます。
魅力的な目元のためにも、まつ毛の生え際まで清潔にすることを意識しましょう。
まつ毛を洗う新習慣には良いことがたくさん
”目元を清潔にする”ことを「リッドハイジーン」といい、海外では既に生活習慣として根付いていて、様々な洗浄用の製品が店頭に並んでいます。
目元(まつ毛の生え際)の汚れをしっかりとることがまつ毛ダニの繁殖を防ぎ、目の不快感の改善、眼病やドライアイの予防、まつ毛の育毛に役立つと日本国内でも目元専用の洗浄剤を使う人が増えてきました。
メイク落としや洗顔料では落としきれない、まつ毛の生え際の汚れ。洗顔後に専用の洗浄剤で、まつ毛の生え際までスッキリと汚れを洗い流しましょう。
最近では、目元を洗う習慣がウイルス感染予防の対策としても注目されています。埃や花粉、そして見えない小さなウイルスはまつ毛に付着しやすいので、知らず知らずのうちに目の粘膜に入り込む可能性も。マスカラやエクステンションを使用している人は、特にまつ毛の生え際の汚れに注意してくださいね。
まとめ
目元を洗う習慣は、感染予防だけでなく目の健康習慣としてもおすすめです。まつ毛を洗うことで、かゆみなどの不快感が減少すれば、こすって抜けることも防げるかもしれません。しっかり伸びたまつ毛で目元美人を目指すためにも、手洗い、うがいとともに帰宅時の習慣として始めてみてはいかがでしょうか?
洗浄剤を選ぶ時のポイントとして、目に入っても沁みることなく、汚れを優しくしっかり落としてくれるものを選びましょう。
※ 本サイトにおける各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。個別の症状について診断、治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。
【参考文献】
※1 Tanriverdi C.et al.,(2019).Eye Contact Lens.
【参考記事】
健康雑誌『若々』7月号 みらい研究所わかわか支部「まつ毛を洗う新習慣」
参考商品
アイシャンプーロング