お子さんは大丈夫?小学生・高校生は視力1.0未満が過去最高値に

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お母さんと一緒にスマホを見る小学生の女の子の写真

毎年、文部科学省の学校保健統計調査が12月に発表されるのですが、子どもの視力に関して気になる調査結果が出ているのをご存じでしょうか?

小学生の視力1.0未満は増加していて、昨年記録した過去最高値を、さらに塗り替える結果となっているのです。しかも2018年度は、高校生も過去最高値を記録しました。

今回の数字が何を意味するのか、紐解いていきたいと思います。

小学生の視力1.0未満が前年の過去最高値を更新

この調査は、全国の満5歳から満17歳までの子どもを対象に行われます。全体の25.3%に当たる3,423,771人を抽出し、健康状態を調査したものです。結果は「幼稚園」「小学校」「中学校」「高校」別に、対象者が全体の何%いるかを示しています。

その結果、小学生の裸眼視力1.0未満の割合は、全体の34.10%で過去最高値を記録。内訳は、1.0未満0.7以上が12.01%、0.7未満0.3以上が12.81%、0.3未満は9.28%に。一般的に、裸眼視力0.7はメガネなどの矯正器具の必要性を検討する目安になるといわれているので、小学生の5人に1人はメガネなどの必要性ありと考えられるということです。

また、前年と比べて視力1.0未満の割合は1.64ポイントの増加、10年前の2008年度と比べても4.23ポイント増加という結果になりました。

年々、視力の低下が進んでいるようですが、考えられる理由は何でしょうか。多くの方が感じているのは、幼い頃からスマホやタブレットに触れる機会があり、小学生になってからはゲーム遊びが増え、外遊びが減っているという点ではないでしょうか。

こういった子どもたちの日常生活では、手元を見ることが多くなります。そうすると、ピントを近くに合わせた状態となることが多く、その結果として環境要因による近視を引き起こしている可能性があると考えられます。

また家庭生活だけではなく、小学校の授業でもパソコンやタブレット、モニターを使うことが増えていることも原因のひとつといえるのではないでしょうか。

高校生も過去最高値を記録、3人に2人が視力1.0未満に

高校生の裸眼視力1.0未満の割合も過去最高値で、何と67.09%3人に2人の視力が1.0未満という結果になりました。さらに内訳は、1.0未満0.7以上が11.40%、0.7未満0.3以上が16.57%、0.3未満は39.13%と、小学生よりもさらに視力の低下が進んでいることが分かります。

また、小学生と高校生の裸眼視力1.0未満の割合を比較すると、以下の通り。

・2008年度:小学生29.87%に対し、高校生は57.98%(28.11ポイントアップ)
・2018年度:小学生34.10%に対し、高校生67.09%(32.99ポイントアップ)

年齢を重ねるごとに近視は進行していく様子。加えて、以前よりもその傾向は顕著になっているようで、10年前と比べると、高校生の視力低下率が10ポイントアップしている点も気になるところですね。

小学生で視力が低下すると、高校生でも比例して増え続けるのは当然でしょう。たとえ環境要因が引き金になったとしても、視力は一度低下すると改善が難しいのです。10年前と比べてアップ率が高くなっていますが、これは時代がガラケーからスマホに変わり、画面を見る時間が長くなっていることも要因かと思われます。

視力は低下しているのに虫歯の子どもは減っている。この差って何?

このように、子どもの視力低下が進む一方で、むし歯の子どもの割合は減少しています。高校生も中学生もむし歯の割合は、過去最低値を記録。小学生は過去最低値は記録しなかったものの、45.30%と10年前と比べて20ポイント近く減少しています。

むし歯を予防するために歯みがきが必要であることは周知の事実であり、幼い頃から家庭でも学校でも指導されていて、子どもも認識しています。朝晩や食後の歯みがきは、行動しやすく徹底されやすいのでしょう。

一方で、視力を低下させないためにはスマホやテレビを長時間見ないほうがいいとは知っていても、「時間を減らす」「使わない」という選択を実行しているご家庭は少ないのが現状かもしれません。また学校でも相応の指導がされているとはいえないのではないでしょうか。

このような背景を考えると、近視のお子さんが増えていることは、起こるべくして起こっている事象といえそうです。

普段、ご家庭でお子さんと視力や目のことを話すことはなかったという方も、この機会に一度家族で考えてみてはいかがでしょうか。

 

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※ 本サイトにおける各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

 

【参考】
学校保健統計調査-平成30年度(調査の概要)|文部科学省

【画像】
miya227 / Shutterstock

この記事を書いた人

編集部員

戸田 友里

わかさ生活プロアドバイザー室勤務。お客様の健康相談対応のほか、小学校、幼稚園、企業、医療機関での勉強会、セミナーで講師を務め、全国に目の健康の大切さを啓蒙している。

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