延光寺(えんこうじ)は高知県宿毛市にある真言宗智山派の寺院。宿毛市は高知県の南西部に位置し、釣りやマリンスポーツなど海のレジャーが楽しめるスポットです。
延光寺は四国八十八ヶ所霊場の第39番札所で、日本全国からたくさんの方がお遍路で訪れる由緒正しいお寺です。
そんな延光寺には、眼病平癒を願う人々の間で話題の『眼洗い井戸』があります。
一体どんなご利益があるのでしょうか? メノコト編集部スタッフが現地に足を運び調べてきました!
弘法大師が再興させたお寺「延光寺」
土佐くろしお鉄道宿毛駅で下車し、車で市街を目指し走ること約15分で延光寺に到着しました。
延光寺の始まりは神亀元年(724)。聖武天皇の勅願(命令)により、行基菩薩が厄除けと安産を祈願して刻んだ薬師如来像をご本尊とし、本坊のほか十二坊を建立したといわれています。
延暦年間(782〜805)に弘法大師がこの地を訪れ、桓武天皇の勅願所(ちょくがんしょ:天皇の命で祈願を行う神社や寺院)として再興しました。日光・月光菩薩像を刻んで安置し、七堂伽藍を整え、延光寺を四国八十八ヶ所巡礼の第39番札所と定めたのです。
眼病平癒にご利益のある「宝医水」が湧き出る井戸
本堂の右手に進んでいくと、今回の取材の目的である「眼洗い井戸」を発見しました。参拝客のために柄杓が置かれています。
「眼洗い井戸」には、弘法大師にまつわる言い伝えが存在します。
村人たちが水不足で苦しんでいることを知った弘法大師は、錫杖(しゃくじょう)で地面を突いて霊水を湧き出したといわれています。弘法大師はこの霊水を「宝医水」と命名し、いつの頃からか「眼病に霊験あらたかな霊水」として知られるようになりました。
現在、宝医水は「眼洗い井戸」と称され、この霊水で目を洗って眼病平癒を願う人々が後を絶たないそうです。延光寺を訪れた方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
国の重要文化財に指定された「赤亀の石像」
境内を進んでいくと、梵鐘(ぼんしょう)を背負った赤い亀の像がありました。なぜここに赤亀の像があるのでしょうか?
不思議に思い調べてみると、竜宮伝説にまつわる亀ということが分かりました!
竜宮に棲んでいた赤亀が、竜宮城からの奉納といわれている梵鐘を背負って戻り、僧侶たちはその梵鐘をお寺に奉納したという言い伝えがあるそうです。
延光寺はもともと「亀鶴山施薬院宝光寺」と称されていましたが、赤亀が梵鐘を背負ってきたことにちなんで、「赤亀山延光寺(しゃっきざんえんこうじ)」と改名されたそうです。梵鐘には「延喜11年(911)正月…」と刻まれていました。
高さ33.6センチメートル、口径23センチメートルと小さい梵鐘ですが、国の重要文化財にも指定されています。
ありがたい霊水で目の健康長寿を祈願しよう
眼洗い井戸や重要文化財の石像など見所がたくさんある延光寺。
高知県を訪れた際は、ぜひ延光寺に立ち寄ってみてください。ご利益のあるお水で目を清め、目の健康長寿を祈願しましょう。
【アクセス】土佐くろしお鉄道「宿毛」駅より車で約15分
【住所】高知県宿毛市平田町中山390
【拝観料】無料
【参拝時間】7:00~17:00
【お問い合せ】0880-66-0225
※本記事内の情報は2019年8月時点のものです。
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