現在、日本人の4人に1人が花粉症といわれています。
目の花粉症の症状は、涙が止まらなくなったり目の痒みに襲われたり、日常生活にも影響をきたします。
しかし、「それほど重大な病気でないから」と判断し自分なりに対処していませんか?
間違えたセルフケアをすると、場合によっては症状が悪化したり別の症状を引き起こしてしまうことも。
「やったほうがいいこと」と「だめなこと」を筆者の経験から紹介します。辛い花粉症シーズンをなるべく快適に過ごせるようにしたいですね。
目の花粉症の人がやったほうがいいこと
1.顔と頭を花粉からガード
花粉が最も付着しやすいのは顔と頭。ゴーグル眼鏡や帽子、マスクを着用しましょう。また、髪の長い人はまとめておくと花粉がつきにくくなります。
目の症状の改善度合いは明らかではありませんが、メガネを着用すると花粉の飛散の多いときには、目に入る花粉を1/2から1/3まで減らすことができるといわれています。なるべく目が花粉に触れない工夫を。
2.外の花粉を玄関でシャットアウト
花粉を部屋に持ちこまない工夫は必要です。外出すると洋服やカバンにも花粉が付着するので、家に入る前に玄関で優しく払いましょう。
手で払いきれない花粉には、掃除用の粘着シートを使うのもアリですよ。
3.花粉が多い時間は屋内で過ごす
花粉の飛散量が多い時はなるべく外出を避けたいですね。
どうしても外出しなくてはいけない場合は、できれば最も飛散量が多いといわれている昼過ぎから午後の時間帯を避けましょう。飛散量が多い時間帯は地域や天気によって変化します。テレビやインターネットで最新情報のチェックを。
4.洗濯物は部屋の中で乾かす
花粉の飛散量が多い日は、外に洗濯物を干すと花粉がついてしまいます。できるだけ部屋の中に干したり乾燥機を活用することで症状を予防しましょう。
やむをえず外干しをする場合は、外出する時と同じく花粉の飛散量が少ない時間を選んだほうが良いでしょう。
5.顔やまつ毛を洗って花粉を落とす
マスクやメガネをしていても、顔に付着してしまう花粉があります。また、目に入らないようにガードしているまつ毛にも花粉が付いている可能性があります。その花粉を落とすには帰宅後の洗顔がおすすめ。
その際、デリケートな目もとは専用の洗浄剤などを使うのもおすすめです。沁みない目に優しい成分でできているものなら、ゴシゴシこすってまつ毛が抜けたりする心配もありません。
ただし、顔やまつ毛を洗う時に目は洗わないように注意しましょう。その理由は次の「やってはだめなこと」を見てくださいね。
目の花粉症の人がやってはだめなこと
1.水道水で目を洗う
どんなに目が痒くても、水道水で目を洗うのはNG。分かりやすくいうと、ふだん私たちの目は涙で包まれている状態ですが、水道水の成分は涙の成分と大きく異なり、塩素などの成分が目の細胞を傷つけてしまうおそれがあるからです。
また、涙には目の表面を守る役割もあるので、目を洗いたいときは人口涙液などを使って洗うほうがよいでしょう。
水道水を用いるときは目は洗わず、「目の周りだけ」を洗うようにしましょう。
2.目を搔きむしる
まぶたの皮膚は薄くデリケート。さらに、目を強くこすると眼球を傷つけてしまう可能性があるため、痒くても掻きむしってはいけません。冷たいタオルなどを目に当てると痒みが緩和されるかもしれませんが、一時的です。病院を受診することが痒みを改善する早道です。
また、乾燥して痒い場合は「花粉皮膚炎」を起こしている可能性も。その場合は皮膚科を受診してください。
3.目薬の使いすぎ
早く痒みや充血を取り除きたいという一心で、目薬を何度も差していませんか?
充血をとるための「血管収縮剤」を含む目薬を点眼すれば充血が改善され眼を白く見せることができます。しかし、効果は一時的であり使用を中止すると再び充血が現れることが多いのです。過剰な点眼はリバウンドや慢性的な充血の原因にもなるそうです。
無意識の動作を見直して花粉対策を
目が痒くなると無意識のうちに手でこすってしまったり、手っ取り早く花粉を落としたいという思いから水道水で洗ってしまったり……誰でもついやってしまいがちですよね。
しかし、その一瞬の動作が目の花粉症を悪化させる原因になってしまうのです。
今回ご紹介した「やったほうがいいこと」と「だめなこと」をぜひ頭の片隅に置いて生活してみてください。花粉の悩みは毎年発生するものですし、仕組みを理解してうまく付き合いたいものですね。
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