花粉症の患者は全国平均4人に1人、東京は2人に1人!子どもも増加傾向か!?

  • 大江 絵美
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花粉症に悩む女性の写真

春が近付くとマスクや専用ゴーグルを用意して、花粉症対策をしている人をよく見かけます。止まらない鼻水とくしゃみに苦しみ、外出をなるべく控えたいと考える方もいるのでは?

私たちを悩ませる花粉症。

日本には一体どれだけの花粉症罹患者がいるのかと思い、全国的な調査結果を調べてみたところ、インターネット上で見つけられた最新のデータは2008年のものでした。こんなに患者が多いのに、10年以上前のデータしか見当たらなかったんです!

果たして、実際の罹患者は現時点でどれくらいいるのでしょうか? 2008年に比べて増加しているのか減少しているのか。

最新の調査情報を見ながら考察していきたいと思います。

平均花粉症有病率29.8%。全国で4人に1人が花粉症

2008年に約1万人を対象にして行われた鼻アレルギーの全国疫学調査によると、花粉症全体の有病率は29.8%、スギ花粉症の有病率は26.5%でした。全国で約4人に1人がスギ花粉症に悩まされているということです。(※1)

さらに、1998年に行われた調査結果と比較すると、10年間でスギ花粉症の有病率は約10%も増加しているそうです。

しかしながら、この調査は全国の耳鼻咽喉科医とその家族に対して行った調査であり、病院へ行っていない人も含めると、実際の有病率はもっと高くなるだろうと予想されます。

さらに、1998年から2008年の間の有病率の推移から推測するに、現在改めて調査をすれば、さらに有病率は高くなる可能性があるのではないでしょうか。

最もスギ花粉症の人が多い地域は山梨県、最も少ないのは北海道

2010年に気象業務支援センターによって発表された調査結果(※2)では、地域ごとにスギ花粉症有病率の差が見られました。

有病率が高い都道府県は以下になります。

1位:山梨・・・44.5%
2位:高知・・・41.2%
3位:栃木、埼玉・・・39.6%
4位:静岡・・・39.3%
5位:岐阜・・・36.5%

最も有病率が高いのは山梨県でした。

一方で、有病率が低いのは以下の都道府県でした。

1位:北海道・・・2.2%
2位:沖縄・・・6.0%
3位:宮崎・・・8.2%
4位:岩手・・・12.1%
5位:青森・・・12.5%

日本の北と南の地域では有病率が低いようですね。

この調査により、花粉症有病率の地域差は花粉の飛散期間、花粉数、春先の湿度が影響している可能性が高いことが分かりました。スギ花粉についての研究の結果から飛散期間が長く、花粉数が多い。そして湿度が低い地域ほど有病率が高くなるのではないかと考えられています。

住んでいる場所が、花粉症の有病率に影響するとはおどろきです。花粉症有病率が高い地域にお住まいの方は、予防や対策を入念に行いたいですね。

東京都では2人に1人が花粉症

花粉症に関する全国的な調査は2008年以降行われていませんが、東京都では1983年から定期的に花粉症患者実態調査を行っており、2017年には「第4回東京都花粉症患者実態調査」(※3)の結果が発表されました。

これによると、第1回調査(1983年度〜1987年度)では10.0%、第2回調査(1996年度)では19.4%、第3回調査(2006年度)では28.2%、そして最新の第4回調査(2017年度)では48.8%というスギ花粉症推定有病率が明らかになりました。

数値の推移を見れば、東京都の花粉症患者の数が年々増えていることは明らか。1980年代には10人に1人だったのに、2017年の時点では約2人に1人が花粉症にかかっているというわけです。今後、さらに有病率が増えれば、「花粉症じゃないほうが珍しい」という世の中になってしまうのでは? 想像すると、ちょっと恐ろしいですね。

昔に比べて子どもの花粉症有病率が増加している!?

近年、スギ花粉症の発症が低年齢化していることが明らかになっています。

2008年に行われた鼻アレルギーの全国疫学調査によると、年齢層別スギ花粉症の有病率は5〜9歳が13.7%、10〜19歳が31.1%と示されています。

この結果だけ見ると、多いのか少ないのかピンとこないかもしれませんが、1998年に行われた10年前の調査結果では、5〜9歳は7.2%、10〜19歳は16.7%が花粉症で、たった10年で花粉症にかかっている人の割合が約2倍近くになっています(※4)。

子どものうちに花粉症を発症するということは、全年齢における有病率の増加にも繋がっています。

発症の低年齢化の背景には、上下を繰り返しながらも増加している傾向のスギやヒノキの花粉の飛散量があることが推定され、幼少期から大量の花粉を浴びる生活が原因の一つといえるのではないでしょうか。

小さいお子さんのいる家庭であればなおさら、なるべく花粉の飛散量が少ない地域で生活したいと思うかもしれませんね。

今後の全国調査に期待!

ここまで、花粉症に関する様々な調査結果をもとに実態を考察してきましたが、花粉症の有病率が年々増加傾向にあることがよく分かります。

これほどたくさんの人が花粉症で苦しんでいるのですから、全国的な調査を改めて行い、最新の情報が発表されることが望まれます。その結果、有用な治療薬や予防法の研究が進むといいですね。

 

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※ 本サイトにおける各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

 

【参考】
※1 :環境省.花粉症環境保健マニュアル2014
※2 :村山貢司ほか.スギ花粉症有病率の地域差について.2010
※3 :東京都「花粉症患者実態調査報告書」
※4:小児耳 2014; 35(3), 217-221

【画像】
leungchopan/ Shutterstock

この記事を書いた人

編集長

大江 絵美

わかさ生活みらい研究所研究員。健康食品管理士。岐阜薬科大学薬効解析学研究室に4年間出向し、眼のこととビルベリーの健康効果についての研究を行ってきたスペシャリスト。眼のこと、サプリメントの素材について新しい研究や調査を行っています。

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