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スマホやタブレットでビジョントレーニングはできるの?アプリやソフトの現状とは

ほとんどの人が持っていて、毎日使うスマートフォン。ビジョントレーニングを始めるにあたり、スマートフォンのアプリがあると手軽に毎日トレーニングができて便利そうですよね。今回ビジョントレーニングができるアプリがないか探してみたところ、内容的にしっかりしたものは少ないというのが実状でした(※)。

※2019年5月現在のメノコト編集部調査より

そこで画面の大きいタブレットやパソコンで使える無料アプリやソフトはあるのか、発達障がいが気になる子ども向けはあるのか、などチェックしたところ、いくつか見つかりましたので紹介します。

ビジョントレーニング注意事項(行う前に必ず読んでください)

ビジョントレーニングⅡ for iPad

幼稚園から小学生を対象とした子どもを伸ばす学習塾として有名な、花まる学習会の高濱正伸先生が作成した教材を元に、オプトメトリストの北出勝也先生が独自のコンテンツを加え、完成させたアプリです。眼球運動、視覚認知、空間認識の3つの要素をトレーニングすることができます。音声ガイド機能付きなので、より画面に集中することができます。

【基本情報】
・価格 3,800円(税込)
・対応機種 iPad miniを含むApple iPad全機種(iPhone等では使用できません)
・販売元 レデックス株式会社、インフォ・ラウンジLLC
・監修者 北出勝也、高濱正伸

【対象】
3歳以上から大人まで使用することができます。特に推奨されている年齢は、小学校低学年から中学年程度です。

【内容】
視覚機能の3要素、5つのタスク「眼球運動(アイムーブメント)」「ジオボード」「テングラム」「ばらばら漢字」「どこにいる?」がバランスよく収録されています。

トレーニングは、ひらがな・カタカナ・漢字などを設定できるので、日常生活に即した出題となっています。また、学校の算数・数学のテストでよく出題される図形の問題に近いタスクができるなど、学習にも役立つ実践的な内容です。

難易度調整機能がついていて、取組結果に基づいて自動的に問題の難易度を調整し出題される仕組み。何回かやって終わりではなく、長期間飽きずに取り組むことができそうです。

▼詳しくはこちら
ビジョントレーニングⅡ for iPad | レデックス株式会社

視覚認知バランサー for iPad

子どもの視覚発達と学習に取り組む眼科医、川端秀仁氏が監修した「目」と「脳」の働きを連携させて、見て理解する力をトレーニングすることができるアプリです。オリジナルマスコットによるガイド、練習ステージなど、子どもでも楽しく取り組めるよう工夫されています。注意、記憶、形状識別、空間認識、運動統合の5つの領域のトレーニングがあります。

【基本情報】
・価格 4,800円(税込)
・対応機種 iPad miniを含むApple iPad全機種(iPhone等では使用できません)
・販売元 レデックス株式会社、インフォ・ラウンジLLC
・監修者 川端秀仁(かわばた眼科院長)

【対象】
5歳児以上から大人まで使用することができます。

【内容】
「ずけいきおく」「おなじかたち」「パターンパネル」「ボールめいろ」など16種類のタスクが収録されています。極力シンプルなルールと画面要素で構成されていて、実際に試しながらルールが分かる練習ステージを用意。誰でもすぐスムーズに始められるよう工夫されています。

また、保護者メニューがついており、各タスクの記録をチャートやグラフで確認できるほか、取り組みタスクを自由に選べるなどのカスタマイズ機能も利用することができます。

▼詳しくはこちら
視覚認知バランサー for iPad | レデックス株式会社

ビジョントレーニングⅡ PCソフト

『ビジョントレーニングⅡ for iPad』のパソコンソフト版です。Windows、MacOS両方に対応しています。取り組んだ記録を印刷することも可能です。

【基本情報】
・価格 6,480円(税込)
・対応機種
Windows10 / 8/ 7 / Vista / XP(32bit)
MacOS X(10.5 ~)
・動作環境 モニタ1024x768pix以上/メモリ512MB以上(1GB以上推奨)/HDD500MB以上の空き容量
・販売元 レデックス株式会社、インフォ・ラウンジLLC
・監修者 北出勝也、高濱正伸

【対象】
5歳以上から大人まで使用することができます。特に推奨されている年齢は小学校低~中学年です。

【内容】
タスクに取り組んだ記録を参照・印刷することができます。タスクの内容・種類については『ビジョントレーニングⅡ for iPad』と同じですが、対象年齢が5歳以上とやや高めになっています(推奨年齢は同じです)。

▼詳しくはこちら
ビジョントレーニングⅡ| レデックス株式会社

視覚認知バランサー PCソフト

『視覚認知バランサー for iPad』のPCソフト版です。Windows、MacOSの両方に対応しています。

【基本情報】
・価格 6,696円(税込)
・対応機種
Windows 10 / 8/ 7 / Vista
MacOS X(10.6~)
・動作環境
Windows CPU:x86互換2.33GHz以上/メモリ:1GB以上/モニタ:1024x768pix以上/インストール時CD-ROMドライブ必須
MacOS CPU:IntelCoreDuo1.83GHz以上/メモリ:1GB以上/モニタ:1024x768pix以上/インストール時CD-ROMドライブ必須
・販売元 レデックス株式会社、インフォ・ラウンジLLC
・監修者 川端秀仁(かわばた眼科院長)

【対象】
5歳児以上

【内容】
『視覚認知バランサー for iPad』と同じタスクが収録されています。

▼詳しくはこちら
視覚認知バランサー | レデックス株式会社

メノコト365ビジョントレーニング

「線めいろ-迷子にならずマークをつなごう-」トレーニングシート

 

メノコト365ビジョントレーニングもアプリではありませんが、パソコンやタブレットなどのブラウザからアクセスすることで、ワークシートを使ったビジョントレーニングを行うことができます。ワークシートは、跳躍性眼球運動、追従性眼球運動、眼と体のチームワークの3つの種類が用意されています。

【基本情報】
・利用料無料
・利用方法
PCブラウザ・タブレット利用可
(スマートフォンでも使えますが、目の筋肉をしっかり動かすためにはより画面の大きいタブレットやパソコンをお勧めします)
PDF印刷可
・監修者 北出勝也

【対象】
・ワークシートの内容によって「ひらがな」や「すうじ」が使われているので、理解できれば3歳くらいの子どもから大人まで利用できます。

【内容】
数字を順番に見つける、線をなぞるように目で追う、イラストと同じ形をまねるなどいろいろなパターンがあります。

▼詳しくはこちら
ビジョントレーニング無料プリント・ドリル教材

ビジョントレーニングのアプリ・ソフトを選ぶポイント

アプリ・ソフトの選び方

あくまでも感想ですが、ビジョントレーニングの専門家が監修しているかどうかをチェックするといいのではないでしょうか。オプトメトリストなどの専門家が監修していないものは、トレーニング自体の信頼性が薄い可能性もあるので気をつけましょう。

アプリでのやりすぎに注意!

スマートフォン、タブレット、パソコンの画面を使ったビジョントレーニングは、目にかかる負担を軽くするためにも短時間で切り上げることをおすすめします。1回のトレーニング時間は、アプリ・ソフトによっては目安の時間が書かれているものがありますので、それを参考にしてください。

まとめ

現状ではiPhone、Androidアプリなど、スマホでできるビジョントレーニングは少なく、大きな画面でトレーニングできるタブレット用アプリやパソコンソフトが中心のようです。 スマホやタブレットは、今や子どもからご年配の方まで使っている便利なアイテム。今後は、スマホやタブレットでも使えるアプリやソフトが増えていくことを期待したいですね。

 

■すべてのビジョントレーニングシリーズにチャレンジしたい方はこちら
ビジョントレーニング無料プリント・ドリル教材

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※ 本サイトにおける各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。個別の症状について診断、治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。また、今回ご紹介したアプリ、ソフトウェアの信頼性や性能について、また、サービスの詳細についてメノコト編集部が保証するものではありませんので、それぞれのサービスについては各社にお問い合わせください。

【ビジョントレーニング注意事項】
・眼に病気がある方、また気になる方は、眼科を受診してビジョントレーニングを行うことが可能かどうか医師に確認してください。
・遠視、近視、乱視などがありメガネなどで矯正する必要がある場合は、矯正を行ってからトレーニングを始めてください。
・トレーニング中に眼の痛みを感じた場合はトレーニングを中止して、眼科を受診してください。

【画像】
ビジョントレーニングシート:監修 北出勝也先生
Tom Wang / Shutterstock

この記事を書いた人

戸田 友里

わかさ生活プロアドバイザー。一人でも多くの人に目の健康に関する正しい情報を伝えたいと、Webや紙面で発信する活動を行っています。ビジョントレーニング指導者1級。

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