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目のご利益スポット

【近畿・京都】蛸薬師堂 永福寺

観光客や修学旅行生が必ず訪れる京都市中心部にある新京極商店街。
その喧騒の中にひっそりと佇む永福寺は、訪れる人々に静けさと癒しを提供しています。京都十二薬師霊場第12番札所で、病気平癒に霊験あらたかとして信仰を集めている永福寺を紹介します。

 蛸薬師堂 永福寺とは

京都市中心部、四条通から少し北へ入った場所に位置する永福寺は、「蛸薬師さん」と呼ばれ親しまれています。都会の喧騒の中にひっそりと佇むこの寺は、訪れる人々に静けさと癒しを提供しています。京都十二薬師霊場第12番札所で、病気平癒に霊験あらたかとして信仰を集めています。京都の観光地としても人気がありながら、その神秘的な歴史とユニークな伝説が今なお語り継がれています。

 蛸薬師という名前の由来

永福寺が「蛸薬師さん」と呼ばれるようになった背景には、鎌倉時代に遡る心温まる伝説があります。寺に住んでいた僧・善光の母が重い病に倒れた際、母は「子供の頃から好物だった蛸を食べれば病が治るかもしれない」と願いました。しかし、僧侶である善光は蛸を買うことにためらいを覚えます。それでも母を想う気持ちが勝り、意を決して市場で蛸を購入し寺へ戻る途中、町の人々に怪しまれ、箱の中身を見せるよう迫られました。
善光が薬師如来に祈りを捧げながら箱を開けると、なんと蛸は八つの巻物に姿を変え、光を放ったのです。驚きのあまり人々が見守る中、その巻物は再び蛸に戻り、寺の池に飛び込んだと言われています。そして不思議なことに、善光の母の病はたちまち回復したのです。この奇跡的な出来事から、永福寺は「蛸薬師さん」と呼ばれるようになりました。

 見どころと行事

永福寺の本堂前には薬壺(宝の壺)を持った木彫りの蛸の像「なで薬師」が鎮座しています。撫でてご利益をいただく「御賓頭盧蛸(おびんずるたこ)」で、左手で触れるだけですべての病が癒されるといわれています。
木彫りの蛸のポコンとした目を見ていると、眼病へのご利益を求めて撫でたくなり訪れる人々を楽しませています。お札やお守り、蛸の姿をしたおみくじ、は観光客にも人気で、境内多く並んでいますのでお土産として持ち帰る方も多いようです。
また、永福寺では8年に一度のご開帳という特別な行事が行われます。このご開帳では、普段は見ることができないご本尊の薬師如来像が公開され、多くの参拝者が訪れます。この貴重な機会に立ち会うことで、より一層寺の歴史と信仰の深さを感じることができるでしょう。

 永福寺を訪れる魅力

永福寺の魅力は、その歴史的背景やご利益だけにとどまりません。京都市中心の新京極商店街の一角に位置しているため、観光や買い物の合間に立ち寄ることができ、都会の喧騒を忘れさせてくれる静寂な空間です。寺の境内に一歩足を踏み入れると、そこには穏やかな時間が流れ、訪れる人々は心を落ち着けて祈りを捧げます。
蛸薬師の伝説に思いを馳せつつ、歴史の息吹を感じる永福寺で、ぜひ心静かに手を合わせてみてはいかがでしょうか。

>アクセス
阪急電車「京都河原町」駅、徒歩約10分
京阪電車「祇園四条」駅、徒歩約15分
京都市バス「四条河原町」駅、徒歩約10分

>住所
〒604-8046 京都市中京区新京極蛸薬師東側町503番地

>お問い合せ
TEL:075-255-3305 / FAX:075-223-0208

>備考
【開門】午前8時
【閉門】午後5時 (冬季は午後4時30分)

>URL
蛸薬師堂 永福寺:https://takoyakushido.com/

 

 

 

この記事を書いた人

奥田佳寿子

メノコト編集長、メノコト商品担当、わかさ生活メノコトプロアドバイザー。自身も強度近視と緑内障により左目半分の視野を失う。その経験を活かしお客さまのお悩みに寄り添った活動を行っている。

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