眼病平癒と縁結びに効くという舘山寺は、静岡県浜松市にあり、浜名湖に囲まれた舘山(たてやま)に開かれたお寺です。
舘山寺について
舘山寺は平安時代に弘法大師が舘山を訪れ修業した際、真言宗のお寺として開創しました。その後一度は廃寺となりましたが、明治時代に、再興が認められ秋葉の火祭りで有名な秋葉山・秋葉寺(しゅうようじ)住職・牧泰禅(まきたいぜん)和尚により再興されました。
そのため初めは真言宗の伝統を引き継ぎつつ今では曹洞宗となり、同時に秋葉三尺坊が祀られ、火災除け、商売繁盛、交通安全といったご利益があるといわれています。
更に、本堂外には穴大師や縁結地蔵尊(えんむすびにちげんじぞうそん)、聖観音菩薩の仏様がいて、眼病平癒や縁結びのご利益スポットとしても知られています。
本堂では、坐禅体験・写経などを希望により体験できます。
また、周辺には1500年以上昔の古墳跡に安置されている「穴大師」があり眼病平癒を祈願するための石室があります。
穴大師にまつわる眼病平癒の言い伝え
こんな言い伝えがあります。
明治時代に舘山寺の門前に住んでいた竹四郎というお百姓さんがいました。
ある日竹四郎は、農作業中に草の葉で目を突いてしまい、目が不自由になってしまいます。信仰心の薄い竹四郎でしたが、思案の末、心を入れ替え弘法大師様におあずかりしようと、毎朝穴大師までお参りしました。
それからしばらく経ったある時のこと、手拭いをくわえた鳶が手拭いを落としどこかに飛んでいったのです。
竹四郎は持ち帰った手拭いで、毎朝顔を洗った後にそれで丁寧に目をふきました。
すると日に日に視力が回復したのです。
弘法大師様に感謝した竹四郎は手拭いを家宝にし、いっそう仕事に励んで幸せに暮らしました。
それ以来、穴大師は眼病平癒の信仰をあつめ、多くの人々に親しまれています。
810年に弘法大師様が舘山寺を開設された時、修行を行った古墳時代の石室です。当時、弘法大様は舘山にあった古墳の石室を使って、石室に21日間おこもりになり修行をされました。そのお礼として舘山寺を開創されたと言われています。修業の間、石室内で刻んだこの石仏は、そのまま現在に至るまで安置されています。弘法大師の岩穴のいうことで「穴大師」として、1200年の長きに渡り人々に親しまれ、信仰されています。
現代の御利益話
近年も舘山寺には、竹四郎のように、眼の具合が悪いために困っている方が訪れています。
舘山寺にお参りをしたことで、祈りが届いて目が良くなったと、お礼を言いに来る方も少なくありません。
また、良いご縁を頂けたと幸せいっぱいな姿を見せに来る方もいるとのこと。
目、そして縁の仏様にお会いしに行ってみませんか。
>アクセス
浜松駅より遠州鉄道バスで約45分
「舘山寺温泉」下車 徒歩約5分
>住所
静岡県浜松市西区舘山寺町2231
>お問い合せ
053-487-0107
>備考
【拝観料】 なし
【体験料】打鐘体験:100円 写経体験:1,000円
【拝観時間】7時~17時