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目の症状や病気と予防・治療法

ドライアイの症状や原因って?

パソコンやスマートフォンの使用など、目を酷使することの多い現代社会では、オフィスワーカーの約3人に1人がドライアイに悩んでいるといわれています。どんな人にも起こる可能性のあるドライアイとは?その原因と予防・対策をお伝えします。

目の疲れ、不快感…それはドライアイかもしれません

あなたは大丈夫?乾き目チェック!

【チェック1】10秒間、目を開けていられますか?

10秒間まばたきせずに目を開けていられるか、試してみましょう。
10秒以上目を開けていられないという方はドライアイの可能性が高いといわれています。

【チェック2】こんな症状ありませんか?ご自身にあてはまる症状をチェックしてみましょう。

□目が疲れやすい
□目がかゆい、ヒリヒリする
□白っぽい目やにが出る
□コンタクトレンズをすると痛い
□目がゴロゴロしたり、重たい感じがする
□充血しやすい
□何もしていないのに涙が出る
□光がまぶしいと感じる

チェックの数が多いほど、ドライアイの可能性が高いと考えられます。原因をみていきましょう!

ドライアイの原因

ドライアイを引き起こす原因は、涙の働きの低下にあります。
それには、目の使用状況や生活習慣、環境などが影響していることも。

  1. 涙の質・量の減少(低下)
    涙腺の異常や加齢、コンタクトレンズの装用、ストレス、体調不良、睡眠不足などからひき起こされます。
  2. まばたきの減少
    パソコン、スマートフォン、テレビゲーム、細かい作業、車の運転など、集中して何かを見続けることにより起こります。
  3. 涙が蒸発しやすい
    エアコンなどによる空気の乾燥、コンタクトレンズの装用などが主な原因です。
  4. その他
    アレルギー性結膜炎のほか大気汚染、紫外線などの影響も指摘されています。

ドライアイと涙の深い関係

目の表面は常に涙で覆われており、目を守るバリアのような役割を果たしています。涙の分泌には二種類あります。
悲しい時などに出る「反射性の涙」のほかに、常に目を潤している「基礎分泌の涙」があります。この涙は目の表面に「涙の海」を作ることによって、目を乾燥から守り、栄養を与え、健康な状態に保っています。その量はごくわずかですが、「油層」、「液層」の二層構造になっています。「基礎分泌の涙」の量が少なくなることで目を保護できなくなってしまう状態が「ドライアイ」です。

  1. 反射性の涙
    悲しい、嬉しいといった感情の変化や、目にゴミが入るなどの刺激によって分泌。量が多く、目からあふれ出る。
  2. 基礎分泌の涙
    量は少ないが休みなく分泌。まばたきにより目の表面全体に運ばれ「涙の海」をつくる。

保湿成分「ヒアルロン酸」

その1 ヒアルロン酸と目

ヒアルロン酸は体の様々な部分に含まれており、目にもたくさん含まれています。

ヒアルロン酸は高い保水力をもつゼリー状のネバネバ成分です。ヒアルロン酸は目の硝子体という部分に含まれ、目の弾力性と形を保っています。ちなみに、ヒアルロン酸は牛の目から初めて発見されたといわれています。

ヒアルロン酸は年齢と共に少なくなり、60歳では20歳のときの1/4に減ってしまいます。

その2 ヒアルロン酸とドライアイ

ヒアルロン酸はムチンと似た性質があり、ヒアルロン酸を摂取することでドライアイの改善が期待できると考えられています。ヒアルロン酸を多く含む食品としては、鶏の軟骨やトサカ、豚足、フカヒレなどがありますが、どれも普段の食事では摂ることが難しいので、サプリメントを上手に利用することをおすすめします。

涙腺とマイボーム腺

まつ毛の内側にある点々がマイボーム腺です。自分の目を見てみましょう。

涙の役割

  • 目に酸素や栄養を運ぶ
  • 目の表面の乾燥を防ぐ
  • 物がはっきり見えるように、角膜の表面をなめらかに保つ
  • ゴミやホコリを洗い流す(殺菌、洗浄)

涙の成分

  • ナトリウム
  • ブドウ糖
  • カリウム
  • アルブミン(たんぱく質)
  • 塩素
  • ラクトフェリン(抗菌作用、免疫成分)
  • ビタミンA
  • ビタミンC
  • リゾチーム

わかさの秘密 ヒアルロン酸

生活習慣も大切です

目を潤し、涙の働きを低下させない環境づくりを心掛けましょう

やってみよう!ドライアイ対策

  1. 早めの休憩を心掛ける
    ホットタオルなどによるアイパックは、ドライアイに有効です。早めの休憩を心掛けましょう。
  2. テレビやパソコンの画面は目線より下になるように配置
    目を見開かなくてよい高さにすることで、涙の蒸発を減らすことができます。
  3. 意識的にまばたきの回数を増やす
    涙が目の表面全体に行きわたります。
  4. 室内を快適に
    エアコンの風に直接あたらないように気をつけたり、加湿器を設置したりするなど室内環境を整えましょう。
  5. アルコールを控える
    アルコールを分解する時、体内の水分が失われがちに。お酒の量を減らすことで体内からの乾燥を抑えることができます。
  6. コンタクトレンズの使用は要注意
    涙が不足すると、コンタクトレンズにより目を傷つけてしまいます。目薬でのケア、メガネを併用することなどの注意を。
    コンタクトレンズの注意点

ドライアイは、症状が悪化すると目の表面が傷つき、痛みや充血などの症状が現れるようになります。疲れ目などがひどい場合や、上記の対策で症状が改善しない場合には、眼科での診察をおすすめします。

適切な目薬を使用しましょう

目薬を使って涙の成分を補うことも有効です。保湿成分「ヒプロメロース」や「塩化ナトリウム」などの成分が配合された目薬が販売されています。「ヒプロメロース」は高粘度保水性分で、涙の蒸発を抑え潤いを持続させるため、コンタクトレンズ装用時にも使用されます。

また、「塩化ナトリウム」は、涙と同じような成分で目の感想を防いでくれます。このような成分が配合された、優しい差し心地の目薬を選ぶと良いでしょう。たくさんあってわからない方は、眼科や薬店で薬剤師や登録販売者の方に相談してくださいね。

ドライアイは、涙の質・量の減少が原因であり、ヒアルロン酸がドライアイに大きく関係してることをわかっていただけたかと思います。ドライアイを放っておかないで、適切な対策をして、快適な毎日を過ごしましょう。

 

※ 本サイトにおける各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。個別の症状について診断、治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

この記事を書いた人

メノコト365編集部

目の健康に関するあらゆる情報を発信しています。子どもたちが健やかな目で生活できるように、小さなうちから正しい健康習慣を身につけてもらうための健育イベントを開催するなど、目の健康について意識を高めるきっかけになることを願い様々な活動をしています。

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