実は密接な目と血液の関係
寒さからくる手足の冷え、腰痛や肩こり、疲れなどでお悩みの方も多いことでしょう。
これらを引き起こす原因のひとつ「血行不良」は、目のトラブルにつながることも…。
目と血液の関係についてご紹介いたします。
目のトラブルにつながる血行不良~寒い季節に血行が悪くなるのはなぜ?~
理由 1 : 運動量の減少
気温が下がると、ついつい外出が面倒になって暖かい家の中にこもりがちになり、運動量が減ってしまいます。ずっと暖房器具にあたっているわけにもいきませんから、体も冷えやすく血液の流れも滞りがちになります。
理由2 : 体温調節機能の低下
人間の体は、寒さを感じると脳が指令を出して血管を収縮させ、熱を体外へ逃がさないように体温調節をします。しかし、体の不調や急激な気温差の影響で、血管がうまく収縮できなかったり、逆に極端に収縮したりすると、血流が悪くなります。気温の低い冬は、体温調節がうまくいかず血行不良になるため、目に影響も出やすいのです。
●適度な運動で体をほぐそう
血流を良くするため、ストレッチやウォーキングなど適度な運動を行いましょう。
●おいしく食べて温める
冬野菜に多い根菜類は、体を温めるといわれます。体を冷やす夏野菜(レタス、なすなど)を控えて冬野菜を摂りましょう。しょうがもおすすめです。
●毎日のお風呂で冷えにくい体質に
40℃前後のお湯でゆっくり入浴。ミカンやゆずなど柑橘類の皮をガーゼに包んでお湯に入れると保温効果がアップ。
●目を温めるとさらにすっきり!
タオルをお湯で絞って目にのせるだけ。目を温めると血行が良くなり疲れ目にも効果的です。
目も体の一部~スムーズな血流が大切~
子ども:パパが健康診断で、特に目が悪くないのに目の検査を受けた方がいいって言われたんだって、どうして?
先生:おそらく、パパが受けるようすすめられた検査は眼底検査(がんていけんさ)といわれるものだよ。
子ども:ガンテイケンサ?
先生:特殊な機械を使って、目の奥の状態を見る検査だよ。目の奥には「網膜(もうまく)」とよばれる部分があって、血管が網目のようにある。生きた血管の様子を直接見られる箇所でもあるんだよ。
子ども:ふーん、目にも血管があるんだ!
先生:目も体の一部だから、体の中の血管を直接見ているのと同じなんだ。だから、眼底検査を受けると様々な症状がわかるのだよ。例えば、糖尿病になったりすると、全身の血管や血液が不健康な状態になって、網膜にある血管から出血してしまったりする。これによって、糖尿病網膜症などの病気を引き起こすこともあるんだよ。
子ども:へー。だから、ちゃんと調べるんだね。
先生:そう。下の写真を見てごらん。これが眼底写真で見ることのできる網膜だよ。赤い線が血管で、目に栄養や酸素を運んでいるんだ。だから血液の流れが悪いと、栄養や酸素が供給されず、目の病気の原因にもなる。全身の血流を良くすることが、目の健康にも重要なんだよ。体全体を気遣うことが、目の健康にも大切だといわれるのはそのためなんだ。
子ども:よーし、パパに健康には気をつけてって言わなくっちゃ!