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目を鍛えるトレーニング術

目を鍛えるトレーニング術 跳躍性眼球運動

50までの数字初級ビジョントレーニング

Webマガジン「メノコト」にてご紹介しているビジョントレーニング無料プリント・ドリル教材30選から厳選し、見る力の豆知識や少し工夫を加えたトレーニング方法をご紹介します。

1.「数字さがし」のタイムを縮めるコツ 周辺視を使って広く見る

大きさが違うブルーベリーの実の中の数字50を順番に追う「数字さがし」です。初心者でもできる簡単なトレーニングです。

今回のテーマは「数字さがし」

今回取り上げる教材は「数字さがし」です。指定された数字を素早く見つけるシンプルな課題です。一見簡単そうですが、見る力が強く関係しています。「思いのほか時間がかかってしまった。」という人も多いのでは?実はタイムを縮めるには、ちょっとしたコツがあります。

目はジャンプするように動く「跳躍性眼球運動」

数字さがしでは、目をジャンプさせるように使います。この目の動きを「跳躍性眼球運動」と呼びます。英語では「サッケード」といい、視覚機能の重要な要素です。一点から別の点へ、瞬時に視線を移動させる能力です。

跳躍性眼球運動は、さまざまな場面で活躍します。学習では、黒板の字を書き写す、文章を読むといった動作に必要です。スポーツでは、ボールや相手を素早く捉える力になります。日常生活での安全確保や判断力にも深く関係しています。

タイムが伸びない原因とは?−カギは「周辺視」

「やってみたら、思っていた以上に時間がかかってしまった...」原因のほとんどは、数字を一つずつ追って見てしまうことです。視野の中の中心視と呼ばれる領域だけを使っている場合です。とても狭い視野なので、次を見る場所を毎回探す必要があります。これだと、どうしてもスピードは上がりません。

跳躍性眼球運動の質を高めるカギは、ぼんやり見える周辺視です。
周辺視とは、中心視のまわりのぼんやりと広く見える視野のことです。中心視で数字を見つつ、周辺視で周囲の情報を同時に捉えます。これができると、次の視線移動が速くなります。

周辺視が情報収集を助け視線移動の精度が上がる

周辺視は、視野全体から情報を集めます。動きや位置の変化を素早く察知できる視野の領域です。脳はその情報をもとに、次の行動を準備します。「数字さがし」では、次の数字の位置予測に役立ちます。

複数の数字の中から、瞬時に目的の数字を探す力は周辺視にあります。「ここにありそうだ。」という感覚が生まれます。その結果、無駄な視線移動が減っていきます。周辺視で得た情報をもとに、中心視が働きます。狙った数字へ、正確に視線をジャンプできます。これにより、跳躍性眼球運動の成功率が高まります。ミスが減り、結果的にタイムが短縮されます。

「数字さがし」を速くする実践ポイント

跳躍性眼球運動は、中心視の動きです。しかし「いつ」「どこを見るか」を決めるのは周辺視です。周辺視は、視線移動の司令塔の役割を果たします。この連携が取れると、見る力は一段階上がります。最初から一つずつ数字を追わないようにします。全体を見渡す意識が大事です。

と言っても、最初からそれは難しいので少しずつ。図のように頭の中でタテ・ヨコの線をイメージします。実際に線を引いてもOKです。線で囲まれた領域を何となく見ながら数字をさがします。数字をひとつずつではなく、領域ごとにさがす感じです。力まず、リラックスして取り組むことも重要です。慣れてきたら、線の数を減らしていきましょう。4分の1の領域、2分の1の領域、とより広い領域をめざします。

まとめ 見る力は工夫で伸ばせる

数字さがしのタイムの短縮には、周辺視が欠かせません。跳躍性眼球運動と周辺視の連携がポイントです。見る力を意識して工夫するだけで、結果は大きく変わります。ぜひ今日から、視線の使い方を意識してみてください。

Webマガジン「メノコト」を活用しよう

Webマガジン「メノコト」の無料教材は、継続しやすい工夫があります。楽しみながら視覚機能を高められます。数字さがしのタイムを記録しながら続けるのもおすすめです。成長が見えると、モチベーションも上がりますね。

この記事を書いた人

田村哲也

ビジョントレーナー育成講師

発達支援、特別支援の指導者、保護者のためのビジョントレーニング教室「アイブレイン塾」主宰。20年の経験から構築したアイブレイン・メソッドによる指導とトレーナーの育成に従事しつつ、発達支援の指導者向けOL教室を開催している。

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