
視覚支援機器とは
事故・目の病気・加齢などが原因で起こる「視力低下」や見える範囲が狭くなる「視野欠損」、暗いところで見えづらくなる「夜盲症」などの症状に対して見えづらさをサポートしてくれる機器や文字などを音声で読み上げてくれる機器のことです。
日本だけでなく世界中で開発が行なわれていて、これまでも夜盲症の方でも明るく見えるものや網膜に映像を直接映すもの、文字を音声で読み上げてくれるものなどさまざまな機器を紹介してきました。今回紹介するのは、黄斑変性という目の病気により見えづらさを感じている方のためにアメリカの企業「Soliddd」が開発を進めているスマートグラスです。
黄斑変性とは
黄斑は、目の奥にある網膜の中心部のことで、ものを見るときに最も重要となる部分です。
黄斑変性とはその黄斑部の働きが加齢などにより悪くなる(変性する)病気です。視野の真ん中が歪んだり、暗く見えたり、欠けて見えるため見たいところが見えづらくなります。
日本眼科医会によると欧米では中途失明原因の第2位を占め、日本でも高齢化に伴い増加しているそうです。
両目とも発症すると、運転免許の更新ができなくなるなど、日常生活に大きな影響が出る可能性があります。
Solidddってどんな企業
Solidddは、ニューヨークに本社を置く光学・視覚技術企業で、15年以上にわたり視覚補助技術の開発に取り組まれてきました。3D技術関連の特許15件を保有し、毎年1月にラスベガスで行なわれている最新テクノロジーの祭典ともいわれるCES2025でスマートグラス「SolidddVision」を発表し、Consumer Technology AssociationのEureka Park Accessibility Awardを受賞されました。
スマートグラス「SolidddVision」
「SolidddVision」は、通常の眼鏡に近い形状のスマートグラスでカメラが4つ搭載されています。2つの前向きカメラで外界を撮影、2つの内向きカメラで眼球の動きを追跡します。取得した映像は専用のソフトウェアで処理され、網膜の健常な部分に複数の画像を投影することで、立体視を含む視覚体験の実現を目指しているそうです。
同社によると、このアプローチにより、従来の視覚支援機器とは異なる方法で視力回復をサポートできるとしています。
最後に
このデバイスによる視力回復の効果についてはSolidddが30人規模の臨床試験を実施し、ニューヨークのLighthouse Guildの科学者らが読書能力の50%以上の改善を確認したと報告しているようですが、詳細は公表されていません。
2025年中の市場投入を目指されているということで、更なる大規模な臨床試験の実施と、その結果の公開に期待しています。
参考URL
Mogura VR
https://www.moguravr.com/soliddd-vision-glasses-macular-degeneration/