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目の症状や病気と予防・治療法

毎年3月上旬開催「世界緑内障週間」とは?

「世界緑内障週間」(World Glaucoma Week)は広く一般の人々に緑内障という病気について理解を深め、その早期発見を促進するための国際的な取り組みです。
日本でも毎年実施されており、世界中で市民向けの公開講座、緑内障検診、ラジオ・テレビ・新聞などのメディアを活用した緑内障啓発など、さまざまなイベントが開催されます。
今回は、3月10日から開催される「世界緑内障週間」についてご紹介します。

世界緑内障週間について

目に悩みを持つ女性

2008年から始まった「世界緑内障週間」は、国際的なイベントであり、緑内障に対する認識を高めるための啓発活動が世界中で同時に展開されています。
毎年3月上旬に1週間が「世界緑内障週間」(WGW:World Glaucoma Week)と指定され、各国や地域がその状況に合わせて種々の啓発活動やロビー活動を行います。無料の眼科検診や、講演会、メディアを通じた広報、デモ行進、記念切手の発行、行政府への要望など、さまざまなアイデアが考案され、実践されています。
2024年のWGWは、3月10日(日)から3月16日(土)まで開催されます。わかさ生活は、2022年から3年連続でこのイベントに参加を予定しています。

緑内障ってどんな病気?

緑内障は、眼の中の眼圧が上昇し、これによって視神経が損傷される眼の疾患です。通常、眼球内の房水と呼ばれる液体が循環して眼圧を維持しますが、緑内障ではこの循環が阻害されて眼圧が上昇します。

この高い眼圧が続くと、視神経の神経繊維がダメージを受け、視野が徐々に狭くなります。初期の段階では症状がほとんど現れず、進行すると視野の欠損や最終的には失明が起こる可能性があります。

緑内障にはいくつかの種類があり、一般的なものには原発性開放隅角緑内障(げんぱつせいかいほうぐうかくりょくないしょう)や狭角緑内障(きょうかくりょくないしょう)などが含まれます。リスク要因には高眼圧、家族歴、年齢、糖尿病、近視などがあります。
緑内障は一般的に進行性であり、早期発見と適切な治療が重要です。治療法には点眼薬、手術、レーザー治療などが含まれ、患者は定期的な検査を受けて眼圧や視神経の健康を管理する必要があります。

 

ライトアップ in グリーン運動

わかさ生活ライトアップ

(2023年 わかさ生活 ライトアップ in グリーン運動)

「ライトアップ in グリーン運動」とは、建物やランドマークなどを緑色のライトで照らす運動を指します。これは、緑内障の啓発活動や緑内障意識向上の一環として行われることがあります。緑内障は視神経の損傷を引き起こし、進行すると視力喪失の原因となる病気であり、緑色は一般的に緑内障の象徴的な色とされています。

2023年実施されたこの運動では、一般の人々に緑内障に対する注意を喚起し、啓発することを狙いとし、特定の期間や特別なイベントの際に、全国900か所以上の有名な建物や観光地、記念碑などが緑色のライトで照らされました。このようなライトアップは、視覚的に目を引くため、緑内障についての情報を広く知らせる効果が期待されています。
今年もわかさ生活でのライトアップをはじめ、あなたの街でも「ライトアップ in グリーン運動」がされるかもしれません。目の健康の意識を持っていただけると嬉しいです。

早期発見・継続治療・希望
40歳を過ぎたら眼の定期検診を!

目の検査をする女性緑内障を防ぐためには、定期的な眼科検診を受け早期発見が大切です。
緑内障は遺伝的な要因も関与する可能性があるため、家族歴を知り、特にリスクが高い場合や症状がある場合は、継続的な定期検診を受けて継続治療をすることが重要です。
とくに40歳以上の20人に1人は、緑内障であるという報告がありますので、40歳を過ぎたら眼の定期検診を受けることを習慣づけ希望をもって治療しましょう。
日頃からバランスの取れた食事、適度な運動、喫煙を避け、適切な睡眠など健康な生活習慣を維持することを心がけ予防につなげましょう

参考文献

https://www.ryokunaisho.jp/light_up/

https://www.ntg40.jp/ja-JP/wgw/about

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

山本 エミ

Webライター、編集者。学生時代は両目視力2.0をもちながら、現在は左右の目の視力差が大きい「不同視(ガチャ目)」に悩む日々。現代病である疲れ目など、目の健康に役立つ記事を中心に執筆している。

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