視力検査の結果が悪かったり、免許の取得や更新など、人によってメガネやコンタクトレンズの必要性を検討する機会があります。視力の目安はあるものの、実際にメガネが必要かどうかには個人差があり、実は視力だけでは判断が難しいことをご存じですか?
本記事では、メガネの使用を考えるべき具体的なタイミングと、その基準について詳しくご紹介します。
視力検査でよく聞くあの数字とは
学校や病院などで行われる視力検査では、「ランドルト環」と呼ばれるアルファベットの「C」のような〇が一部欠けた状態のマークを用いて、片目を閉じた状態で見た際、その欠けた部分がどちらにあるのか、上下左右で回答していきます。
視力検査の結果の数値は、一般的に0.01から1.5、または2.0まで測定することが可能です。数字が測定結果が小さいほど、視力が低下していることが分かります。
1.0以上 | 日常生活に支障がなく、視力が十分に維持されているため、メガネの必要性はありません |
0.7~0.9 | 人によって遠くの文字がにじむなど、視覚に関する不快な感覚を経験することがあります。メガネがなくても生活に支障はありませんが、念のため専門医に目の状態を確認してもらうと安心です。 |
0.3~0.6 | 運転免許取得や更新、日常で運転する際、メガネかコンタクトが必要です。普段の生活において支障がない場合、必要な時だけメガネを使用することがおすすめです。 |
0.2以下 | 裸眼ではほとんど正常に見えていない状態です。メガネまたはコンタクトを常用されることをおすすめします。 |
この数値が1.0以下になると、人によってはメガネやコンタクトレンズなど、視覚補正を行ってくれるアイウェアの必要性を検討する必要があります。
メガネの必要性はこの基準でチェック
メガネやコンタクトレンズが必要かどうかは、さまざまな基準から総合的に判断していきます。最も分かりやすい理由が視力の変化です。たとえば、視力が急激に低下したり、文字が見にくくなった場合、メガネの必要性が考えられます。視力検査を受け、現在の視力と適切な矯正が必要か確認しましょう。
頭痛や目の疲れもまた、判断材料のひとつとなることがあります。視力が原因で頭痛や目の疲れが続く場合、メガネが必要な可能性があります。特に長時間の読書やPC・スマホなどを見続けることで症状が悪化する場合は注意が必要です。
遠くまたは近くの物体がボヤけて見える、焦点を切り替えるのが難しい場合にも、メガネが必要かもしれません。また、強い光やまぶしさに敏感になった場合、メガネをかけることで光の調整ができ、快適に見えるようになることがあります。夕方から夜にかけて見えにくさを感じることはありませんか?
車のヘッドライトや看板がぼやけて見える場合など、メガネが必要かもしれません。
そのほか、ドライアイや花粉などのアレルギーが原因で目のかゆみや充血が続く場合、メガネをかけることで目を保護しやすくなることがあります。
メガネとコンタクトレンズのメリット・デメリット
毎日使うことになる、メガネやコンタクトレンズ。それぞれ、どんな違いがあるのでしょうか?
メガネは、装着や取り外しが簡単で、特別なケアは必要ありません。そのため、運転時や夜間のみなど、必要な時にだけ使いたいという方には便利です。また、眼球に直接触れないため、アレルギーや目の乾燥のリスクが低いといわれています。さらに、メガネはファッションアクセサリーとしても利用され、さまざまなデザインやフレームがあり、コーディネートに合わせて使い分けることができます。さらに、レンズが容易に交換できるため、視力の変化に柔軟に対応できるといったメリットがあります。
デメリットとしては、雨や曇りの日にレンズが曇る、または雨粒がつくなど、外部の状況に左右されやすい点や、レンズの厚みによって、周辺の視界が歪むことがあるため注意が必要です。
コンタクトレンズのメリットは、レンズが眼球に直接装着されるため、自然な視界が得られる点が挙げられます。スポーツや激しい活動時に、メガネが邪魔にならず、外見に影響しないため、メイクやファッションへの制約が少ない一方で、レンズの取り扱いや清潔に保つためには、日々のケアと注意が必要です。また、空気の乾燥や長時間の使用により、目が乾燥しやすく、人によってはコンタクトレンズに対してアレルギー反応が出る可能性があります。
メガネとコンタクトレンズを作るためには
メガネやコンタクトレンズは、眼鏡店や眼科で作成することができます。
メガネは一般医療機器として分類され、光学検査をし、フレームとレンズを選んで作成します。店員が適切なフィッティングや調整を行うため、安心して利用できます。また、オンラインでも視力検査キットや処方箋を提供しているサービスがあり、その情報を元にメガネをオーダーできる場合もあります。ただし、その場合には正確な処方箋が別途必要となります。
コンタクトレンズは高度医療機器としての扱いとなり処方箋が必要です。視力検査を受けた上で、眼科医によって処方されます。大手の眼鏡店やチェーン店、オンラインでも、眼科医の処方箋をもとにコンタクトレンズを購入できます。
見えにくいと感じたり、日常生活において、メガネやコンタクトレンズの必要性を感じた際には、まずは専門医を受診し、アイウェアの必要性を検討しましょう。