千葉県で「目の神様」のお寺として有名な照徳山本久寺。江戸川を渡ると東京都という、都心からのアクセスもよい千葉県市川市にあるお寺です。
江戸時代のメインストリート権現道を歩く
本久寺の建つ「権現道(ごげんみち)」は、行徳街道の左側にほぼ並行して通じています。ここは徳川家康が東金への鷹狩りのために通った道だと考えられていて、現在は閑静な住宅街でありながら、江戸時代の歴史や空気を感じる不思議な散歩道です。
家康が立ち寄り休憩したと伝えられる真宝山法泉寺のほか、千葉県で唯一のキリシタン燈籠のある正覚山妙覚寺など16世紀の創建といわれる寺院が立ち並びます。
この江戸時代のメインストリート「権現道」のなかほどにあるのが、「目の神様」「眼病の神様」として信仰されている行学院日朝上人(ぎょうがくいんにっちょうしょうにん)をお祀りしている本久寺です。
本久寺と日朝上人
照徳山本久寺は中山法華経経寺の末寺で、室町時代末期に本乗院日能上人によって御開山されました。
本久寺の本堂に安置されている「眼病守護日蓮大菩薩(がんびょうしゅごにちれんだいぼさつ)」は、550年前に「目の神様」である日朝上人自身によって彫られたものだと言われています。
日朝上人は8歳で出家し、41歳の時に日蓮宗の大元・山梨県身延山の久遠寺の第11世法主になりれますが、61歳の時に永年にわたる過労から両目の視力を失ってしまったのです。
しかし、それを自らの不徳としてさらに精進を続け、日々お経を唱え続けているうちに再び視力を取り戻しました。
67歳の時には「眼病消滅本尊」を書き、眼病で苦しんでいる人々を守り平癒させるという願を立てました。それ以降、日朝上人は「目の神様」「眼病の神様」として、多くの人々から親しまれています。
本久寺の眼病祈祷とお守り
本久寺の眼病のお守りは、堂内の日朝上人像のうしろに掲げてある「眼病守護の御曼陀羅(おまんだら)」をそのまま縮小してお守りにしています。お守りがカード型になっているのは、常に持ち歩けるようにという心遣いからなのだそうです。
本久寺では眼病祈祷は代理人での祈祷もできます。「家族や大切な人が目の手術をするので」「ペットの目の手術が成功するように」とお参りに来る方もいるそうです。
※眼病祈祷は事前の連絡が必要です。
おみくじガチャやキッチンカーも
本久寺では、檀家でない人も気軽にお寺へ立ち寄れるように、さまざまな工夫をされています。
ブログやSNSにも力を入れており、2020年11月にはSNSでのやり取りから生まれた絵馬と同じ意味をもつ「祈願奉納紙」をはじめました。
2021年11月にはコロナ禍での「コロナ対策をしてほしい」という声を受けてガチャガチャでひける「おみくじガチャ」を開始。
さらに、お寺の愛番犬のLINEスタンプを販売するなど、よりお寺が身近になるよう新しい挑戦を続けています。
毎月八の日の「鬼子母神像のご開帳」では、土日祝日の場合に限り境内にキッチンカーが登場して参拝とグルメを楽しめるのだとか。
権現道を散策しながら、気軽に立ち寄れるお寺・本久寺に立ち寄ってみてはいかがでしょう。
>アクセス
◾️東西線 行徳駅より徒歩13分
駅前より本八幡駅行バスで行徳3丁目下車・徒歩1分
◾️東西線 妙典駅より徒歩8分
◾️JR総武線 本八幡駅
南口より「浦安駅」又は「新浦安駅行」バスで行徳3丁目下車・徒歩1分
>住所
〒272-0103 千葉県市川市本行徳24-18
>お問い合せ
TEL 047-357-2642
>URL
http://www.honkyuji.com/
>備考
受付時間 9:00〜17:00