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目の症状や病気と予防・治療法

若年性白内障とは?原因・治療法・予防方法などについて解説

有酸素運動が目に与える効果見出し画像

白内障とは、眼の中の水晶体が白濁する病気です。
正常な水晶体は透明で、光を通します。しかし白濁すると「二重に見える・ぼやける・光がまぶしくなる」など、さまざまな症状が現れます。

白内障がおこる目の部位を説明するための眼球構造図白内障のうち、もっとも多いのは加齢による老人性白内障(加齢性白内障)です。しかし近年では、若年性白内障は増えているため、年齢を問わず注意しなくてはなりません。

本記事では若年性白内障を中心に、概要・治療法・予防方法などを紹介しますので、ぜひご覧ください。

若年性白内障とは

若年層の女性の目の悩み文字通り若い世代に見られるのが、若年性白内障です。

老人性白内障の多くは、40代から進行し始めます。50代なら40~50%、80代ならほぼ100%の方が白内障です。しかし10代・20代・30代の方でも、白内障になる可能性があります。

若年性白内障は、老人性白内障よりも進行が早いのが特徴です。そこで目の異変に気づいたら、早めに眼科を受診しましょう。

白内障の種類と原因

白内障の種類と原因についても紹介します。おもな種類と原因は以下の通りです。

種類原因
加齢性白内障加齢
糖尿病性白内障糖尿病
アトピー性白内障アトピー性皮膚炎
先天性白内障妊娠中の風疹
外傷性白内障衝撃や怪我
併発性白内障網膜剥離・緑内障・ぶどう膜炎など

さらに放射線治療・ステロイド剤の副作用で白内障を発症する可能性もあります。またパソコンやスマホの光、紫外線などによるダメージも白内障の原因です。

白内障の治療法

白内障の症状である二重に見える・ぼやける・まぶしい、急激な視力低下などで目に異変を感じ目頭を押さえる女性ものが二重に見える・ぼやける・まぶしい、などがおもな白内障の症状です。
また急激な視力低下によって眼科を受診して、白内障だと診断される人もいます。

白内障は放置していると症状が進む病気です。

日本での白内障による失明率は約3%と、けっして高い数字ではありません。しかし症状が進んでしまうと手術ができなくなるおそれもあります。そこで二重に見える・ぼやける・まぶしいなど目に違和感があったなら、なるべく早く眼科を受診しましょう。

白内障の治療方法として考えられるのは次の2つです。

  • 点眼薬
  • 手術

治療方法について、それぞれチェックしてみましょう。

点眼薬

発症した白内障は治療ができないため、そのままでは症状が進行していきます。放置すると緑内障(視野欠損)などにつながるリスクがあるため、早めの対処が必要です。

白内障と聞くと、手術をするというイメージをお持ちの方も多いでしょう。実際には、日常生活に問題がないのなら、急いで手術をしなくても大丈夫です。

初期の白内障であれば、点眼薬を使って病気の進行を遅らせます。ただし点眼薬を使ったとしても、症状の改善や視力の回復などにはつながりません。また症状の進み具合や年齢などによっては、点眼薬では効果が出ない可能性もあります。

手術

症状が進行して日常生活に支障が出てしまうのなら、白内障の手術が必要です。次のような状態なら、医師と相談のうえで手術を検討してみましょう。

  • 視力低下により仕事に支障が出ている
  • 外に出ると極端にまぶしく感じられる
  • 視力の低下によって運転免許の更新ができない

手術前には、眼圧検査・眼底検査・角膜内皮細胞検査・血圧検査など、さまざまな検査が行われます。症状の進行具合によっては、網膜の電気的検査や、超音波検査なども必要です。

白内障の手術では、家族の協力があり重篤な合併症がなければ、日帰り入院も不可能ではありません。ただし一般的には3~4日の入院が必要です。

現在は、水晶体のなかに人工のレンズを入れる手術が主流となっています。単焦点眼内レンズ(遠方・中間・近方のどこか一つにピントを合わせた眼内レンズ)なら保険適用が可能ですが、多焦点眼内レンズ(遠方・中間にピントを合わせられる眼内レンズ)は保険適用外です。

入院日数やレンズの種類などは、眼科で相談してみましょう。

白内障の予防法

白内障の予防によいといわれるポリフェノールを含むブルーベリー画像白内障の原因には、病気・怪我・薬の副作用なども考えられます。また加齢によって、いつかは誰でも発症してしまう病気です。ただし予防法がないというわけではありません。

若年性白内障を防ぐためにも、早いうちから予防を意識しましょう。

日常生活では、次のような予防方法が効果的です。

  • 紫外線から目を守る
  • 食生活を改善する
  • 適度な運動をする
  • 抗酸化作用がある成分を摂る

白内障予防なら、サングラスや帽子を活用し、なるべく紫外線から目を守りましょう。糖尿病にならないよう、食生活の改善や適度な運動を行うのも白内障の予防になります。またルテイン・ポリフェノールなど、抗酸化作用がある成分を摂るのもおすすめの予防方法です。

若年性白内障は予防が大切

パソコンやスマートフォンの普及によって、日本では若年性白内障の人が増えています。10代・20代でも白内障になってしまう可能性があるため、注意しなくてはなりません。若い世代なら、特に怪我・紫外線・生活習慣病への注意が必要です。

白内障が発症したら、点眼薬で進行を遅らせるか、手術をすることになります。そのため何よりも予防が大切です。

快適に毎日を過ごすためにも、ぜひ若年性白内障の予防を行いましょう。目に違和感があったら大丈夫だろうと放置せず、なるべく早く眼科を受診してください。

参考

若年性白内障について|原因と手術方法 – 先進会眼科

【白内障の基礎知識】白内障の症状、種類、予防法、手術のタイミングを解説|冨田実アイクリニック銀座ブログ

白内障の症状と原因 | メノコト365 byわかさ生活
白内障の症状と治療(参天製薬株式会社提供)

この記事を書いた人

メノコト365編集部

目の健康に関するあらゆる情報を発信しています。子どもたちが健やかな目で生活できるように、小さなうちから正しい健康習慣を身につけてもらうための健育イベントを開催するなど、目の健康について意識を高めるきっかけになることを願い様々な活動をしています。

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