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視覚障害者の見え方と暗闇でも明るく見えるロービジョン機器【前編】

白状をもつ人の足元

私は「網膜色素変性症」という徐々に見えなくなっていく目の病気により、視力が低下し見える範囲も狭くなってきています。
幼い頃は文字を読んだり、顔を見て誰なのか確認できたのですが、今はそれも難しいくらいの見え方になりました。
自分が視覚障害者になって感じるのは「視覚障害者は全員全く見えていない」と思っている方が多いことです。
そこで今回は一人でも多くの方に視覚障害者について知っていただけるよう見え方や症状を紹介します。

視覚障害者とは

周辺部が黒く見えていない景色

視覚障害者は見え方によって「全盲」と「弱視(ロービジョン)」に分かれています。
視覚障害と聞くと「全盲」を思い浮かべる方が多いのですが、日本眼科医会の推定値(2007年)によると「全盲」の方は約18.8万人、弱視(ロービジョン)の方は約145万人となっています。
「全盲」は視力が全くなく光も感じない状態のことで、弱視(ロービジョン)は少し見えているが、目の病気などにより目の機能に問題が起こっていたり、脳に原因があることによってメガネやコンタクトレンズでの矯正が難しく、日常生活に何らかの支障が出ている状態をいいます。

弱視(ロービジョン)の見え方と症状

中心部が黒く見えていない景色
視覚障害者の内9割り近くを占める弱視(ロービジョン)ですが、見え方については100人いれば100通りの見え方があると言われています。
見えづらさを感じる原因としては、視力低下や視野欠損、夜盲症など様々な症状があります。

視野欠損は何らかの原因により網膜や脳の視覚に関する部分が働かなくなることで見える範囲が狭くなったり、一部が見えなくなることを言います。
周りの視野が欠損し中心部だけが見えている方、逆に中心部が欠損し周りだけが見えている方、上下や右、左側の一部が欠損している方など様々な状態の方がいらっしゃいます。
夜盲症は「網膜色素変性症」の代表的な症状の一つで、鳥目とも言い、昼夜問わず暗いところに行くと急に見えづらくなってしまいます。

網膜には明るい所で細かな物を見分けたり色を感じる錐体視細胞と、暗い所でわずかな光でも感じる杆体視細胞という役割の違う2種類の視細胞があります。この杆体細胞の機能が悪化することで夜盲症が起こります。

私の見え方について

私の見え方は中心部分の視野がほとんどなく、周りの視野が少し残っている状態で、ぼんやりと物の輪郭をとらえることができる程度、普段は白状を持って歩いています。
歩く時には正面がほとんど見えていないので、前から自転車や人が来ていても気付くことができずぶつかりそうになることがあります。
また夜盲症があるので、夜道を歩く時や明るい場所から建物から薄暗い場所に行くと、真っ暗な中を歩いている状態になることがあります。
以前街灯がほとんどない道を歩いている時に、1mくらいの高さから落ちケガをしたこともあり、暗い場所は非常に怖く危険と隣り合わせの状態です。
夜盲症の方は全国に数万人いると言われていて、夜の外出を控えている方はたくさんいらっしゃいます。
そんな夜盲症の方に光を届けようとViXion株式会社が開発した『HOYA MW10 HiKARI』というロービジョン機器があります。
次回はこの機器がどのようなものなのか、実際に夜盲症の私が使ってみてどうだったのかを紹介します。

この記事を書いた人

山本 旭彦

わかさ生活ヘルスキーパー。網膜色素変性症によって視野が狭くなり、暗いところも見づらい症状をもつ。視覚障がいへの理解、気軽にサポートできる環境を広めようと、「あきひこさんの一日」と称した出張授業を小学校などで継続的に実施しています。

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