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見えない・見えづらい方へのお役立ち情報

「世界緑内障週間」における「ライトアップinグリーン運動」の取り組み

世界緑内障週間

毎年3月上旬に「世界緑内障週間」が制定されており、早期発見が重要な緑内障のことを一人でも多くの方に知ってもらいたいと世界的にさまざまな活動が行われています。
2022年は3月6日(日)から12日(土)までがその期間となっており、日本では多くの施設などで「ライトアップinグリーン運動」が行われます。
今回は「世界緑内障週間」とその期間中に行われるライトアップinグリーン運動」に込められた想いを紹介します。

身近な疾患緑内障とは

日本の視覚障がいの原因疾患で最も多い緑内障、世界的に見ても白内障に次いで多いと言われていて、一般的な症状は、視野が狭くなったり、視野の一部が欠けたりすることです。
私の同僚のKさんも緑内障で、最近「見えない範囲が増えた」と言っていたので、話を聞いてみるとまさに典型的な緑内障だと言うことがわかりました。
Kさんは、2年に1度人間ドッグを受けていて、38歳の時に眼底検査で「視神経乳頭陥(ししんけいにゅうとうかん)凹(おう)拡大(かくだい)」がわかり、検査結果には眼科を受診するよう書かれていましたが、自覚症状がなく、病院に行かずに過ごしていました。
そして、2年後の人間ドックで眼科の受診を進められ、またご自分のお父様が緑内障ということもあり、眼科での検査の結果、緑内障と診断されたそうです。
受診し始めの頃は左目鼻側の下が4分の1程度欠けていたのが、十数年経った今は、左目の下半分が欠けるまで進行しているとのことです。
現在は日常生活に支障はないようですが、「車の運転がいつまで出来るのか、目が健康な人よりは早めに免許証を返納しないといけないと覚悟はしています」と話されています。
日本では40歳以上では20人に1人が緑内障と言われていますが、初期は気がつかないことも多く、今回紹介したKさんのように検診によって発見されることも多いです。
緑内障についての理解を深めていただくため、毎年3月上旬に「世界緑内障週間」が制定されて、世界中でさまざまな啓発活動が行われます。

検診風景

世界緑内障週間とは

「世界緑内障週間」は2008年から行われている緑内障啓発のための国際的イベントです。
毎年3月上旬、2022年は3月6日(日)から12日(土)のこの1週間が「世界緑内障週間」となっており、無料眼科検診、講演会、マスコミを通じての啓発などが各国・各地域の実情に合わせて行われます。
日本でも2008年から「世界緑内障週間」の啓発活動として目の健康講座や眼科検診、講演会が実施されてきましたが、開催されていた地域が限定的だったこともあり、もっと多くの方に緑内障のことを知ってもらいたいと2015年に新たな取り組みとして「ライトアップinグリーン運動」が始まりました。
この運動により、今まで関心のなかった方に対しての啓発効果が思いのほか大きいことがわかり、2016年以降も継続して行われることになりました。

ライトアップinグリーン運動とは

日本緑内障学会が中心となり、各地の公共機関や医療機関、企業などが施設などを緑色にライトアップする活動で、2015年に日本で初めて行われ、最初は5か所から始まり、徐々に緑内障ということで「緑色」と言うのがわかりやすく賛同する団体や企業がどんどん増えていき、2021年には100か所以上でライトアップが行われました。
この活動で伝えたいメッセージは「早期発見・治療の継続・希望」です。
早期発見をし、きちんと治療を継続することで見えない症状の方が減りますように、生活に支障をきたさないレベルで緑内障の進行をコントロールできますようにという想いが込められています。

グリーンにライトアップされる観覧車

緑内障の予防

誰もが緑内障を発症する可能性がありますが、予防することもできます。
十分な睡眠をとり、抗酸化力のある食べ物、またサプリメントなども活用して栄養バランスを整え、ストレスをためないことが大切です。
規則正しい生活習慣と、眼科での定期健診を心掛けて過ごしましょう。

まとめ

緑内障は早期治療を始めることで日常生活に支障がない状態に留めることができる可能性があります。
皆さまのお近くで3月に緑色のライトアップを見つけたら、それは「世界緑内障週間」であることを思い出していただき、将来のご自身や大切な方の目の健康に繋がるきっかけにしていただければ嬉しいです。

 

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ライトアップinグリーン運動
https://www.ryokunaisho.jp/light_up/

メノコト365 【眼科専門医に聞いてみた】緑内障の基本と治療最新情報https://menokoto365.jp/2729/

※ 本サイトにおける各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。個別の症状について診断、治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

この記事を書いた人

山本 旭彦

わかさ生活ヘルスキーパー。網膜色素変性症によって視野が狭くなり、暗いところも見づらい症状をもつ。視覚障がいへの理解、気軽にサポートできる環境を広めようと、「あきひこさんの一日」と称した出張授業を小学校などで継続的に実施しています。

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